2026年11月2日、人気YouTuberグループ「フィッシャーズ」が「開示請求しました」というタイトルの動画を公開しました。
動画では、リーダーのシルクロードさんが、家族を巻き込む誹謗中傷を続けていたアカウントに対して、約2年かけて開示請求を進め、投稿者を特定したことをメンバーに報告しています。
「なぜ開示請求に踏み切ったのか」「どうして著作権侵害の名目だったのか」「そもそも開示請求とはどんな手続きなのか」。気になった方も多いのではないでしょうか。
この記事では、動画で本人が語った内容と報道で確認できる事実をもとに、今回の開示請求の経緯を時系列で整理します。あわせて、発信者情報開示の仕組みもわかりやすく解説します。
※この記事は2026年11月3日時点の情報をもとに執筆しています。相手の人物を特定・推測するような情報は扱いません。
- フィッシャーズ「開示請求しました」動画の内容(結論から先に解説)
- シルクロードさんが開示請求に踏み切るまでの経緯を時系列で整理
- 誹謗中傷なのに「著作権侵害」の名目で開示請求した理由
- 開示請求(発信者情報開示命令)の仕組みと手続きの流れ
- 動画でシルクロードさんが視聴者に伝えたメッセージと今後の方針
フィッシャーズが「開示請求しました」動画を公開
まずは結論からお伝えします。今回の動画のポイントは次の3つです。
- シルクロードさん本人だけでなく、妻のゆんさんや子どもまで巻き込む誹謗中傷が約2年前から続いていた
- 動画や画像を無断で使われていたため、著作権侵害の名目で開示請求を行い、投稿者を特定した
- 現在は損害賠償請求を検討している段階で、対応はまだ終わっていない
動画の概要
動画は2026年11月2日にフィッシャーズのメインチャンネルで公開されました。長さは約21分です。シルクロードさんがメンバーに向けて、これまで表に出していなかった開示請求の件を報告する形で進みます。
ユーチュラの報道によると、手続きは所属事務所UUUMのマネージャーや弁護士など、多くの関係者と相談しながら進めてきたとのことです。
動画の反響
動画は公開直後から急速に再生数を伸ばしました。公開翌日の11月3日時点で、再生回数は77万回を超えています(Google検索結果の表示より)。
シルクロードさん本人のXの告知投稿にも多くの反応が集まりました。誹謗中傷に悩む人への後押しになると受け止める声も見られます。
シルクロードの開示請求の経緯を時系列で整理
今回の開示請求は、突然始まったものではありません。シルクロードさんとゆんさん夫妻は、これまでも家族のプライバシーを守るための発信を続けてきました。報道で確認できる出来事を時系列でまとめます。
| 時期 | 出来事 |
|---|---|
| 2023年5月30日 | シルクロードさんとゆんさんが結婚 |
| 2024年4月 | 第1子が誕生 |
| 約2年前(2024年ごろ) | 家族を巻き込む悪質な書き込みを続けるアカウントがYouTube上に現れる |
| 2025年10月 | 第2子が誕生 |
| 2025年11月24日 | フィッシャーズの動画で、家族の無断撮影をやめてほしいと訴える |
| 2025年12月8日 | 個人チャンネルで子どもの盗撮被害に抗議し、悪質な場合は「躊躇なく開示請求とかします」と警告 |
| 2026年11月2日 | 「開示請求しました」を公開。投稿者の特定と、損害賠償請求の検討を報告 |
2025年12月の時点で、すでに「開示請求」という言葉で警告を出していました。今回の動画は、その言葉が実際の行動だったことを示した形です。
発端は家族にも向けられた誹謗中傷
シルクロードさんによると、書き込みは「口に出すのも嫌なぐらい本当にひどいこと」だったといいます。矛先はシルクロードさん自身だけでなく、ゆんさんや子どもにも向いていました。
当時はちょうど子どもを授かった時期でした。シルクロードさんは、そうした時期に嫌な言葉を目にすると心に響き、影響が出ると説明しています。そのうえで、家族を守るために一度やらなければいけないと考え、開示請求に踏み切ったと語りました。
特定された相手は面識のない人物だった
開示請求の結果、特定された相手は面識のない50代の人物だったと報告されています。近所でもなく、知り合いにも思い当たらない「本当に無関係の人」だったそうです。
シルクロードさんは、相手の名前や居場所はすべて把握しているとしながらも、公開できるのは限られた範囲だと説明しました。さらに視聴者に対して、相手を特定しようとしないよう呼びかけています。この記事でも、本人が公表した範囲を超える情報は扱いません。
なぜ「著作権侵害」の名目で開示請求したのか
今回の件で気になるのは、誹謗中傷が問題なのに、開示請求の名目が「著作権侵害」だった点です。
本人の説明
シルクロードさんによると、相手はフィッシャーズの動画や画像を無断で使ったうえで、事実と異なる内容を書き込んでいたといいます。そのため、無断使用を理由とした著作権侵害の名目で開示請求を行ったと説明しています。
一般的に考えられる理由
ここからは一般論としての解説です。発信者情報の開示が認められるには、投稿によって権利が侵害されたことが明らかであることが求められます。
誹謗中傷を理由にする場合は、名誉毀損や侮辱にあたるかどうかが争点になります。投稿の意味や文脈によって判断が分かれることもあります。
一方、自分が権利を持つ動画や画像が無断で使われている場合は、その事実を示しやすいことがあります。今回のように誹謗中傷と無断転載が組み合わさっていたケースでは、主張しやすい権利侵害を選ぶことが、手続きを進めるうえで有効になる場合があると考えられます。
実際にどの理由で申し立てるかは、個別の事情によって変わります。同じような被害で悩んでいる方は、弁護士などの専門家に相談することをおすすめします。
開示請求とは?発信者情報開示の仕組みをわかりやすく解説
「開示請求」という言葉はよく聞くものの、具体的にどんな手続きなのかは知らないという方も多いと思います。ここでは基本的な仕組みを整理します。
開示請求でわかること
匿名のアカウントで書き込みをしても、投稿の記録はサービスの運営会社や通信会社に残っています。開示請求は、こうした事業者に対して投稿者の氏名や住所などの情報を開示するよう求める手続きです。
投稿者がわかれば、損害賠償の請求などに進むことができます。今回のシルクロードさんも、特定した後の段階として損害賠償請求を検討していると話しています。
「発信者情報開示命令」と法律の名称
以前は、SNSなどの運営会社と、通信会社(プロバイダ)に対して、それぞれ別の裁判手続きを行う必要がありました。そのため、投稿者の特定までに長い時間と費用がかかることが課題でした。
この課題に対応するため、2022年10月に施行された改正法で、一つの手続きの中で開示を求められる「発信者情報開示命令」の制度が新たに設けられました。
その後、根拠となる法律は2025年4月1日に「プロバイダ責任制限法」から「情報流通プラットフォーム対処法」へと名称が変わっています。
手続きの流れ
東京地方裁判所の案内をもとに、発信者情報開示命令の大まかな流れをまとめます。
- 権利を侵害されたと考える人が、裁判所に書面で申し立てる
- SNSなどの運営会社に対して、通信会社の情報を提供するよう命令を求める(提供命令)
- 通信会社に対して、記録を消さないよう命令を求める(消去禁止命令)
- 裁判所が審理し、開示が認められれば投稿者の情報が開示される
裁判所に納める申立手数料は、申立て1件につき1,000円とされています。ただし、実際には弁護士に依頼することが多く、その費用は別にかかります。
時間と費用がかかる手続き
制度が整ったとはいえ、投稿者の特定までには時間がかかります。今回のシルクロードさんのケースでも、特定までに約2年を要しました。
シルクロードさん自身も、開示請求には期間も労力も費用もかかると認めています。そのうえで「僕そういうの関係なくやりますんで」と、今後も必要があれば手続きを取る姿勢を示しました。
シルクロードが動画で伝えたメッセージと今後の方針
動画の後半では、視聴者やネットに書き込む人に向けたメッセージも語られています。
生配信での書き込みにも対応
最近の生配信でも、脅すような書き込みがあったといいます。シルクロードさんが配信中に対応する意思を伝えると、相手の態度は数分で一変し、謝るような書き込みが届いたそうです。
シルクロードさんは、この動画を見ればわかるとおり本当に行動に移すと強調しました。対応がおかしいと感じた相手はリストアップしているとも話しています。
切り抜き動画は歓迎、悪質な捏造はNG
一方で、シルクロードさんは切り抜き動画そのものは推奨していると前置きしています。楽しい内容であれば大歓迎で、自分がネタにされることも問題ないそうです。
やめてほしいのは、捏造を含む悪質なものだけだと線引きしています。ファンの二次創作を否定するのではなく、家族を傷つける行為に対して毅然と対応するという姿勢がうかがえます。
損害賠償請求を検討中
今後については、損害賠償請求を検討していると説明しています。損害賠償の金額について、すぐに払えるような額ではないこともあると述べ、一時の感情で書き込んだことが重い結果につながると警告しました。
動画の最後は、一連の対応はまだ終わっていないとしたうえで、「皆さんもこうならないようにお気をつけください」という呼びかけで締めくくられています。
YouTuberへの誹謗中傷と開示請求はなぜ増えているのか
ここ数年、YouTuberや配信者が誹謗中傷に対して開示請求を行い、その結果を動画で報告するケースが目立つようになっています。
背景には、先ほど紹介した発信者情報開示命令の制度ができ、以前より手続きを進めやすくなったことがあると考えられます。また、家族と一緒に活動するクリエイターが増え、本人だけでなく家族が標的になるケースが増えていることも理由の一つです。
ネット上の書き込みは、匿名であっても投稿者が特定される可能性があります。軽い気持ちの書き込みが、損害賠償などの重い責任につながることがある点は、すべての利用者が知っておきたいポイントです。
参考にした情報
- Fischer’s-フィッシャーズ-「開示請求しました」(YouTube)
- 家族への誹謗中傷で開示請求 フィッシャーズ・シルクロードが特定した相手は(ユーチュラ)
- 人気YouTuber夫婦、我が子への相次ぐ盗撮・投稿被害に怒り(J-CASTニュース/ライブドアニュース)
- 東京地方裁判所 発信者情報開示命令事件について
- 情報流通プラットフォーム対処法の解説(契約ウォッチ)
まとめ:フィッシャーズ・シルクロードの開示請求は家族を守るための行動だった
最後に、この記事のポイントを整理します。
- 2026年11月2日、フィッシャーズが「開示請求しました」を公開。翌日には77万回以上再生された
- シルクロードさんは、妻子を巻き込む誹謗中傷に対して約2年かけて開示請求を進め、面識のない投稿者を特定した
- 動画や画像の無断使用があったため、著作権侵害の名目で開示請求を行った
- 2022年10月施行の改正で「発信者情報開示命令」が新設され、法律は2025年4月に「情報流通プラットフォーム対処法」に改称された
- 現在は損害賠償請求を検討中。切り抜き動画は歓迎する一方、捏造を含む悪質なものには対応する方針
- 相手を特定しようとする行為はしないよう、本人が呼びかけている
今回の動画は、誹謗中傷を受けている人にとって「泣き寝入りしなくてもいい」と感じられるものだったのではないでしょうか。同時に、ネットに書き込む側にとっても、言葉の重さを考え直すきっかけになりそうです。今後、損害賠償の件で新しい報告があれば、この記事でも追記していきます。
※本記事は2026年11月3日時点の情報をもとに作成しています。

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